二次会、アウェーでの奮戦、プロの手順

15日のこと。大学のゼミテンの結婚式二次会に出席。(友人は新婦) 新郎新婦は会社の同期だったため、約70人の出席者のほとんどは同僚I○M様ご一行。われわれゼミテン5人は圧倒的に少数派、「ど」アウェーというやつである。
しかし。
実は自分は「友人(世代)の友人による友人のための二次会」には初めて出席した。(他人のにバイトでは参加していた)
二次会というのは面白いもので、結婚する当人が友人を招待する場(新郎新婦がホスト)でありながら、同時に、出席する友人が結婚する二人を祝ってあげる場(新郎新婦がゲスト)でもある。
当人でない出席者は、このことを忘れてはいけない。
つまり、自分たちは、単に「お客さん」ではない、ということ。
祝いにやってきた「ホスト」でもあるということ。

入場と乾杯、少しの歓談タイムのあとの最初の企画は、新郎の友人によるロックバンド演奏。(新郎も参加していた)
演奏が始まったが、バンドメンバーとI○M様ご一行とは知り合いではないらしく、突如始まった演奏に、客席はかなり引き気味。
キラキラのワンピースのお嬢さんがたは苦笑。

・・・違うだろ!!
・・・何しに来てるんだよ!!ライブ観に来てるんじゃないんだよ!君らが鑑賞するんでも評価するんでもないんだよ!
・・・バンドと一緒に、「新郎新婦を」楽しませるんだよ!!あーっ、もぉ・・・。

というわけで我々たった5人は会場の一番後ろでぴょこぴょこと跳ね手拍子を撒き、その後も合いの手と突っ込みを欠かさず、「我々こんなどアウェーで何頑張っちゃってんだょ」という有様だった。

しかし、彼らを狭い心で責めるのもあまり意味は無いし、実をいうと彼らのせいばかりでもない。「招かれていくほうも、ホストなんだ、それを忘れてはいけないんだ」というのは単なる精神論であり、
それはメインの2人に説明することは簡単でも、その場限りで集まった数十人に知らしめることは簡単ではない。
つまり、説明しなくても、自然とそのように動くよう、企画者が誘導しなくてはならない。
ゼミテンの一人、K氏は某大手広告代理店勤務で、イベント企画のプロフェッショナルであり、あまりにも二次会の企画を頼まれるので独自フォーマットまで作ってしまった「スーパー二次会プロ」だが、
彼によると、
「二次会って、要は情報共有。みんなが知りたいことは3つしかない。」と。
「だいたい出席者は、どちらかだけの知り合い、ってことが多い。だからまず、○○さん△△さんはどんな人なのか、生い立ちを映像で示す。これでそれぞれの基本知識を共有できる」
「つぎに、そんな二人はどうして結婚までに至ったのか、馴れ初めを説明。再現ビデオを入れるといい」
「最後に、そんなふたりは今後どうなっていくのか。予定や展望を示す。俺はこれのために、占い師と契約してる。」
「あとは、これを全部プロジェクタ使って映像で見せる。話だともたないからね。これだけやると、会場のお客さんみんな仲良くなるよ」
「これを先にやれば、さっきのバンド演奏とかも、新郎のエピソードの一環としてみせられる」

こんなに合理的な説明は聞いたことが無かった。流石プロ。脱精神論。ちょっと感動した。お手並み拝見したいところです。

さて、実際には「馴れ初めビデオ」は存在し、かなり後半に上映された。I○M社で実際にロケして撮影された再現ビデオ、カウントダウンTV風のインタビューなど、編集の労力がしのばれる力作で、
これが前半にあったらと少し悔やまれる。
このビデオ、そして最後のあいさつ「新居にはぜひ遊びにきてくださいね☆おいしいお酒をもってきてね☆」「いや、お酒はいいので・・・」で二人の力関係が明確になり、ポイントの3つ目「二人はこれからどうなるのか」についても
おおよその共通理解がはかれたように思う。尻にしかれるのが確実ということに関しては。