確実においしい親子丼をもとめて

親子丼がすきなのだけれど、昼食などで外で食べるとどうも満足のいくものにあたらない。
不満のポイントはだいたい2つあって、ひとつは卵があまりにも生過ぎることが多いこと、次に鶏肉が大きすぎることにある。あと味付けが濃すぎることもあるけどまぁ目をつぶる。
前者については最近どうも食品の傾向が「どろどろ好み」なのか、生っぽくてゆるいほうが良いと考えられているふしがあるような気がする。しかもかろうじて黄身に箸を刺しました、と言う程度でほとんど溶いていないものを最後にざっと回しかける(固めない)、ようだったりする。
親子丼は卵によくだし汁がしみて、「濃いかき玉汁」状態になったところがおいしいと思っているので、卵が原型を保ちすぎていて「たまごだけ」の状態の部分があるのはいただけない。(ところでコンビニ弁当の「かつ丼」の上の卵餡を考えた人はすばらしいと思う)

後者については、これはランチで親子丼を出す店はほとんど「焼き鳥居酒屋」であるという理由によるものかもしれないけれど、とにかく「鶏肉が良い、ボリュームたっぷり」であることを売りにしているのが好きじゃない。まず一切れが大きすぎる。そうだと味がしみないし、卵やたまねぎとうまくからまない。時折、あからさまに鶏肉を煮ていないものまであって、・・・これじゃあ焼き鳥丼だーー! 「炭火焼地鶏親子丼」というネーミングに疑問を感じるべきだった!!

しかしながら家にあった「きょうの料理」の「徹底解明おいしさの秘訣・プロのこつ」を見ると、鶏肉は酒蒸しにしてほとんど煮込まず、さらにたまねぎも煮込まず、長ねぎをつゆで軽く煮たものに鶏肉を加え、ほとんど溶かない卵を流しいれるという、わたしの全然好きではない作り方が紹介されていて愕然とした。
「鶏肉を煮込まないことで、肉の食感を活かします」・・・えぇー! いや、肉は、どうでもいいんだよ。そんな、鶏もも肉のムキムキ感と戦うような、マッチョな食べ物じゃなくていいんだけど。

そうするとどうも、そもそも自分の食べたいのは、「親子丼」ではなくて単に「卵丼」のような気もする。肉なんてちょっとあればいーのだ。
昔家にあった料理本で、「○○(料理の種類」松竹梅」という特集があって、その丼モノの回は「松:ステーキ丼  竹:カツ丼 梅:かまぼこ卵丼」だった。私は断然梅コース希望だ。

本当は確実においしいお店を探し当てたいのだけれど、たぶんあきらめて自宅で作るか、もしくは蕎麦屋で食べるのが良いのかな。