ジビエと弾丸

現役フレンチ料理人である友人の、勉強のためという大儀名分をかかげて、某フレンチの名店に行く。
メインの「うずらの内臓とフォアグラをうずらの血で煮込んだもののパイ包み焼き・赤ワインと血のソース」を食べている最中、歯にがりっと何かが当たる。
「どうしたの」
「何か固いもの噛んだかな」
「散弾銃の弾丸じゃないの」
「は・・・!?」

「鳩とか、うずらとかのジビエは、散弾銃で撃つんだよ。で、弾がいっぱい肉に入るから、料理するとき抜くの。でも、魚の小骨残っちゃうときがあるのと同じで、取りきれないことってありうるんだよね。」
「・・・鹿とか猪(猪も食べた)は?」
「それは普通のライフルで撃つの」

からかわれているのか本当なのかどうかわからないが、日常その調理を行っているプロの発言を、素人が疑う理由もない。
ちなみに口から出てきたのは何か白いもので、軟骨と思われる。