「パソコン出直し塾」
NHK教育で「趣味・パソコン出直し塾」という新番組がやっていた。いったんパソコンにつまずいた中高年向け、ということで、自分が社会人になって3年、「説明する」仕事をしていたこともあり、「どうわかりやすく説明していくのか?」に関心があって観てみた。
趣旨としては、「失敗談を共有することで敷居を下げる」ことを雰囲気のベースに置き、具体的な習得方法としては「備忘録ノートを作って、わからないことやわかった手順を書きとめておく」というものらしく、まぁ、フツウ。(備忘録は有効だと思うけど)
でも、ちょっとひどいなと思ったのは、「サポートセンタに電話する」というロールプレイ。
「ワープロソフトを使ってたら、画面が急に真っ暗になっちゃって、その後なにもできないんですけど…どうしたらいいですか」
「はぁ、そうですか・・・ではお使いのパソコンのメモリはどの程度ありますか?」
「・・・メモリってなんですか?」
「えーっと、じゃあお使いのOSは何ですか?」
「・・・OSってなんですか?」
「パソコンを使うための基本ソフトなんですけど・・・」
「基本ソフトねぇ・・・ちょっとわかりませんね」
「じゃぁ、ハードディスクはどのくらい積んでますか?」
「・・・」
「・・・困りましたねぇ・・・(苦笑)」
今時そんなふざけたサポセンがあるか!!!なめてんのか!
と思ったら、これは「人に聞くにもサポセンに聞くにも、まずは自分のパソコンのことをある程度知っておく必要がありますよ」ということを言うための導入だったのだが。(そしてマイコンピュータのプロパティを開かせて、諸々を備忘録にメモさせる。)
しかしそれにしても例がひどすぎないか?
まず客に対して苦笑する担当はありえないし、質問も見当はずれだし。初心者に「メモリを『積む』」とかいっちゃいかんだろ。
もし自分が母親とかにそんな質問をされたら、多分こういう流れになることをまず説明するかな。(自分PC詳しくないけど)
- 電源は入っていてハングしているのか、マシンが落ちているのか、ディスプレイがOFFになっているだけなのか切り分ける
- そうなる前に何をしていたか聞く
- もう何かやってみたか聞く
- そうなってからどのくらい経っているのか聞く
- 前者2つの場合、直前の作業は復旧できないからあきらめろ
- ぷちっと切って再起動
- 上がってきたら、やりたかったことをもう一回やってみて、その作業が原因かどうか(多分違うけど)一応確認
何かもっと建設的に、人に(サポセンでも、お友達でも、自分の子供でも)質問するときの、効率のよい方法を伝えるとか、そういうことをして欲しいよ。初心者を中級者にする前に、よりよい初心者になる方法を。今後の回でやって欲しい。