new life with XXX...

大佛次郎「猫のいる日々」を持って、家の前の本屋でレジに並んでいたら、前に並んでいた、髪の毛を三色のメッシュに染め分けたお兄さんが「猫と暮らそう!」「借家で猫をコッソリ飼いする方法」を持って並んでいた。
そんな本をまとめ買いしている時点で、泥縄というか、始めちゃってからコンビニに走る男の子というか、おそらくもう連れてきてしまっている状態なんじゃないかという気がする。階下のスーパーで猫缶を購入するか見届けたかったができなかった。
なんとなくできちゃった結婚的に彼と猫との生活が始まってしまったんじゃないかと想像するが、自分のように「猫がいたらいいな、猫と暮らしたいな。でも賃貸だしな。いつかはね。」というところで考えが止まってしまう人間とくらべたら、兎にも角にも具体的な生活の第一歩を踏み出せているというのはうらやましい。そんな本を買っているということは先住の猫もいない、初めての猫というわけだろうし、自分の生活スタイルも変えざるを得ない。それを押して行動に踏み切るのはそれなりの勇気と覚悟がいるわけで、「ああ今自分は『踏み越えた人』を見ているんだな」とつくづく思った。いつか「里親募集」に手を上げられる自分になりたい。