JAXA 宇宙研 一般公開

7/31に行ったときのメモ。(アップし忘れ)

横浜線淵野辺の相模原キャンパスにて。
高校生のとき初めて参加していらい、毎年ご案内が届く。
その当時ここはまだ東京大学の施設の一部で、
迫力ある展示物に感動した自分は「おー!かっこいー!私も東大に行って宇宙開発がしたいよ!」
とか思ったけど、高3になって物理の苦手な人間が路線を宇宙開発に変更するのはさすがに無理だった。

来場者の構成は、(正直めちゃくちゃ混んでいた)

  • 小学生以下のお子様を含む家族連れ:70%
  • 中・高校天文部ご一行様:15%
  • 科学の先生・同業者(他大学学生):5%
  • その他?:10% ⇒自分はココ

展示は、専門用語満載で正直辛いパネル展示を、「てゆうか幼稚園くらいの子供にそんな本気で説明しなくても・・・」という勢いの学生さん・研究員さんの解説が補います。

  • はやぶさ」と、小惑星イトカワ」関連(着陸シミュレータというPCゲームとか。コントローラがPS)
  • 学生さんが「徹夜して作った(と言っていた)」ほぼ実物大人工衛星各種(部分的にパーツが本物)
  • 次期採用予定の5足月面車をラジコンで操縦
  • ロケットエンジン点火(爆発。)

など。実際に使っている機器(年季入っている)が見られるのはかなり楽しい。

でもね!「お子様にやらせてあげてください」ってね!
大人はダメですか!?大きいお友達はダメですか!?
さすがにお子さんを押しのけてラジコンを奪ったりはできないけど。
来年は手を挙げてみる。
他にも、入ることはできないゾーンの「0G実験室」なんかが気になる。

学生さんの説明によると:

  • ここの研究者の作業範囲は、機器の設計とサンプル作成まで。実際に搭載される機器は外注。

(やっぱりなぁ。でもサンプルまではここで作るんだ・・・。)

  • 賞味期限(予想稼動期間)を超えた古い衛星は、比較的使用するための敷居が低いので、若い研究者はそれをなんとかだましだまし自分の研究用に使っている。
  • プロジェクト期間、10年はざら。企画〜研究方針の決定で2年くらい(偉い先生が決めて学生に割り振る)、開発で4年くらい、発射〜回収に3年くらい、その結果を使って研究は続く・・・。

自分が話を聞いていたのは、月観測衛星「SELENE」のプロジェクトに関わっている人だったけれど、
「来年の夏に発射で、もう目前に迫ってます!」

「・・・1年後が目前ですか?」
「我々の感覚では、1年後はもう、今にも、の感覚です。今単体テストが終わって、結合テストが始まったところです」

宇宙開発なんていうと、とても華やかなイメージを持ってしまうのだけれど、
実際は恐ろしく地道な検証を、一歩ずつ一歩ずつ進めていくもので、
しかもその一歩づつに、とてつもない時間と予算が必要だったりする。
加えて、若手の研究者・技術者は、自分の自由な研究はしにくい。
科学研究の中でも、1つのプロジェクトに懸ける、人生の重みが際立って重いというか。
それに足を踏み入れるというのは、覚悟を感じる。
それくらい長期にわたる、さまざまな意図の研究チームが絡んだプロジェクトマネジメントとか。
SELENEはいろんな観測機器が付くので結合テストが大変だとか)
そういう大人視線で今回は、面白かった。
会社のお客さんなので、行く機会があるといいなー