ヘンリー・ダーガー展 @原美術館 など

nalo9152007-05-02

「怠け者の節句働きはやめよ。有給は2年でexpireだ」と説教されたので今日も休みにした。
「いままで行ったことない美術館に行こう計画」のもと原美術館へ。緑が濃くなっていく匂いを久々に嗅ぎながら御殿山のわきを通る。(品川からも、大崎からも、どの駅からも遠いぞここ)
淡く緑がかった大理石タイルが新緑と調和していて素晴らしく美しい。1938年、戦中の作品とは思えない瀟洒さ・繊細さで驚く。いまは中を真っ白に塗りつぶして、展示品を引き立たせているけど、元の内装はどんなだったのだろうか。

企画展は「ヘンリー・ダーガー 少女達の戦いの物語-夢の楽園」ダーガーは資生堂の「アール・ブリュット展」で数枚見たものの、まとまった展覧会は初めて。
今回は「ヴィヴィアンガールズ」・・・残虐な大人と、それに対する少女達の戦い・・・よりも、後期の平和的な「夢の楽園」を中心にした展示。
グロテスクさを減らして極端な反応や嫌悪感・偏見を避けたいというねらいなのかな。
今回ある程度のボリュームで見てみると、この人の「背景」の描き方が面白くて惹かれる。背景というか雲。立ち上がるような、踊りだすような、襲い掛かるような雲(アメリカってこんな雲ばっかり出るの?)はそれ自体が人物のようで、絵に躍動感を与えている。

ところで「画一的なルックスの、半裸または全裸の、たくさんの少女たちが、怪物や軍人と戦うファンタジー」っていうと、何か今日本に山ほどあるそーいうものみたいに聞こえてなんだかなぁ。そういう陳腐な結びつけが出てくる自分が情けない。

写真は美術館内cafeの「(企画展ごとの)イメージケーキ」。かなりダーガーの描く少女に似ている。髪の毛は「鳩サブレ」的クッキー、顔はチーズケーキ。しかしながらチーズケーキでこの量はつらい。胃に来る。

連休中にはあと「藤森照信めぐり」(オペラシティ・エルメスの「メゾン四畳半」・本願寺・大学?)もしたいですな。