アーティスト・ファイル展2011 @国立新美術館

毎年、いまどきっ!のアーティストを厳選して、かつ気軽に観られる、アーティスト・ファイル展。(ギャラリーってちょっと敷居高いので)
今年もいってきました。8人のアーティストのうち・・・

よかったもの。
1.クリスティン・ベイカ
F1レースを描いた平面構成というか絵画。とにかくかっこいい!具象画と抽象画の中間のような表現。マスキングして塗ってはがして・・・を繰り返して作った、切れ味のいい画面がとても素敵。

2.松枝泰治
緻密なピントでマクロな風景写真を撮る・・・っていうのに弱いんだよ!!1室めの展示は、世界各国の都市を上空から鳥の視点で撮ったもの。中東らしき町、大阪のアーケード街、パリ、ベルリン、東京・・・どれも「建物の屋上」がテーマだと思う。
大阪の屋上の自由な感じ、パリやベルリンの規制された町並み、それにしてもどこの屋上にも「アンテナ」があるなあ・・・屋上という普段見ることのない視点から街の性格が見えるところがおもしろい。
2室めの展示は荒野。距離感、サイズ感がわからないほどの土くれと砂の世界の写真。こういうものを見ると、「この光景を、SFの舞台として、言葉で描くとしたらどんな言葉で表現したらいいんだろう?」と思って、風景からことばが挑まれているような気がする。

3.タラ・ドノヴァン「霞」
壁に一面ふかふかしたものが貼ってあるよ・・・毛皮かな?と思って近づいてみると・・・。
・・・!!
これストローだ・・・!
まるで飛行機で上空から雲海を望むような景色がストローの積み上げでできています。近づくと不思議なモアレが見えるのも美しい。この驚きは、写真では「ふーん」になってしまいそうなので、現地に行った人だけのお楽しみ。

いまいちよくわからなかったもの。

1.ビョルン・メルフス「夜番/ナイトウォッチ」
この展覧会のポスターでよく見かけるフクロウの着ぐるみをかぶった人間のアレです・・・ビデオと音と光のインスタレーション。ええと、あれです、「ウルトラQ」ですねこれは・・・?! 特撮、ホラー映画の要素を使っているんだと思うけれど・・・ただキモいです。
2.バードヘッド
「過去、現在、未来で手にするものはすべて同じ」263枚の写真・・・変わりゆく上海を描くスナップというよりは、「僕の大学生活とヤンチャな仲間たち〜大学生ってやっぱりバカだよね!」にしか見えない。