花について

午後5時の新宿駅南口で待ち合わせをしていた。立ち止まることもできないような混雑。改札前の花屋の前で待っていると、通り過ぎる人のなかに、ときどきこちらを見て微笑む人がいる。別に私を見て微笑んでいるわけでもなく、待ち人を見つけたわけでもなく、あぁ、花を見て和んでいたんだな、と気づいて、なんとなくこちらも心が和んだ。

新居用の家具を買う友人と一緒に、新宿のコンランショップに行く。ここに来るといつもセンスの良い植物のアレンジメントに魅かれる。花器を扱っているから当然なのかもしれないけれど。でも良く見ると、葉をホチキスで止めて形作っていたりする。いいのかな、と思うけれど、そもそも切っている時点で、「自然さ」とは無縁になってしまっているわけで、そんなものかもしれない。