個性がないと個性のあるものは持てない

もう一つ気づいたこと。
アンティークジュエリー、コスチュームジュエリーアールデコのものやミリアムハスケルなどアメリカのヴィンテージ)に興味があるんだけれど、実際つけてみるとどうにも・・・大ぶり感、派手さがおばちゃんぽい、おばあちゃんっぽくなってしまう。ものとして見るには素敵なのに、つけると老ける感じがして使いこなせない。なんとか使ってみたくて、老けない使い方を模索しているんだけれど、難しい。
そもそもアンティークジュエリーは今の時代のものではない。だから、古い時代のイメージを持たせる力がある。だから、つけている人にその時代のイメージを投影する。だから、老けてみえる。もし、そうではなくなるとしたら、つけている人に、品物の持つイメージをしのぐほどの意図、センスがある場合。そうでなく、ただなんとなくつけていると、人が品物の「古いオーラ」に負けてしまい、全身に「古いオーラ」をかぶってしまう。
これはDCブランドなんかでもそうで、原宿で「ああ・・・あのブランド着ているんですね・・・ファッション雑誌にスナップ撮られたいんですね・・・」という印象になってしまっている人はたいてい、個性的な服に負けて「珍奇なオーラ」をかぶってしまっている。(どちらかというと男性に多い気がする)そうなるとやっぱり品物に負けていて本人の印象が残らない。
一方、芸能人は凄まじく派手な服装をしていても服だけ印象に残るということはなく、むしろ人に品物が服従して、その人を引き立たせるように存在しているように見える。品物を屈服させる自分の意思、確立された選択の積み上げ(つまり個性)が伴うことによって初めて、個性的な品物は生きる。そうでない場合は、ファンタジーで言う、自分を過信して強すぎる悪魔とかを召還して乗っ取られる魔法使いみたいなことになる。
個性的な品物を持っても個性的にはなれない。個性を持っている人がはじめて個性的な品物を持つことができる。