また楽器を吹いてみようかと思った

5月頭、週末に出かける連れ合いに冗談で「さびしいな〜」と言ってみたら、つれなく「君・・・趣味でも作った方がいいよ」と言われた。冗談で言っているのに、依存している子だと思われている。これはいかん。
そして10年以上ぶりに、押し入れで眠っていたHoltonのトランペットを取り出してみた。
・・・私なんでこんな浅いマウスピースしか持ってないの?3はともかく3Cって・・・。それにバルブオイルとかその他の付属品はいったいどこへ・・・。そして楽器ケースいつの間に取っ手が壊れて使いモノにならないのですが・・・。

楽器をやめたときは本当に失意のどん底だった。その半年くらい前から「もうどうにも先が無い」というところまで落ち込んでいて、やめた後はやめたことによりさらに落ち込んだ。楽器のこと以外にも生活が全体的に最悪で、そしてどうにもこうにもお金が無く、人生を振り返っても正直最悪の時期だった。楽器をやりたいと思うとまたその時期のことが思い起こされて、すくむような気持ちになり、その後また楽器に手を付けることはなかった。それでも亡霊のように学バンやビッグバンドのライブに行き続けた。

マウスピース鳴るかなー。
鳴る・・・な。
カラオケ屋でロングトーンしてみる。
あー、ぜんぜん出ない。でもオクターブくらいなんとかでる。でもそんなもんか。
すげーーーーうれしーーーーー。

とりあえずオイルとグリスがないとどうにもならないので新大久保の楽器屋にいく。
折しも5月で、吹奏楽部に入ったお子さんたちがさっくり親の金で楽器をお買い上げなさる様子が正直ねたましいですね。
備品と、持ち運びがどうにもならないのでセミハードケースを買う。
「お会計・・・   あれ? xxxxさん?!」
店員さんが例の学バンの先輩じゃないかーーーー 
「あれ?今もやってるの?だれと?」「いや、12年ぶりに今日楽器出しました」なんだこれ、逃げたい。でも先輩はちょっぴりだけオマケしてくれた。

週末にカラオケ屋でしばらくロングトーン練を淡々と続ける。あまりモノは買わないようにしようと思っていたけどチューナーメトロノームが3000円しないんですって奥さん。いい時代になりましたね。そして3000円の備品をさっくり買えるって幸せですね。

調子に乗って山野楽器の体験レッスンを予約してみた。担当講師のプロフィールを見たら、例の学バンのOBであることが判明した。なんだこれ、逃げたい。どうなってるんだ。無意味に焦る。これは天佑なのか、それともあのバンドの呪いなのか?
トランペット初級コースの受講を申し込んだ。