神田・大手町近代建築を巡る

(昨日)神田・大手町の近代建築をめぐるイベントに参加し、徒歩5時間の旅をする。

神田・神保町界隈は好きでよく歩く地域だけれど、やはり普段と違う。染み付いた自分の歩き癖からそれた道を歩く。同じ関心を持った21組の目が鵜の目鷹の目で面白い物件・箇所を探すので予定にない物件がどんどん見つかる。

感想1

  • 登録文化財になってきちんと保存されている物件は、綺麗で、見ていてほっとする。(丸石自転車ビルなど)
  • しかし、印象に残るのはどちらかというと無残な扱いを受けいる物件だったりする。(和民がめり込んでいる、白山通り沿いの「研数会館」、裏半分が無茶苦茶に破壊され、突き出している鉄筋の残りを無理やり埋めて駐車場にしている「九段下ビルジング」など。)
  • メインイベント「三信会館」の写真を、隣のブロックから撮っていると、ガードマンが寄ってきて撮影をやめさせる。中に入り込んで撮っているわけでもなし、隣のブロックで?!みんなのブレイン氏によると、最近この手の近代建築保有者は異様にナーバスになっているらしく、同潤会取り壊しの際も「写真を撮ったら警察を呼びます」という張り紙等が多かったらしい。
  • 九段会館に入れるかガードマン氏に頼んだところ、「イベント中でなければ普段だったらロビーまで入ってもかまわないが、今日は・・・デリケートな日なので・・・」街宣車が通って納得。
  • 一見新しくなっているような物件(今回は「学士会館」)が、中に入ってみると古さをとどめていて意外に感じることがあった。近代建築「保存」の方向には「修復」と「再生」の2つがあり、この学士会館は「外壁を修復」のパターンのようだった。自分の通っていた大学は、存在する近代建築との雰囲気を合わせるために、見た目の印象だけ整えるための黄土色の煉瓦を張ったチープな建物が多かった。そんなものかなと思って入ったので意外だった。入らないとわからないものも多いだろう。
  • 逆のパターンとして、「新しい建物に、古い建築の外皮一枚貼り付けた」ような「再生」建築も紹介して頂いた。こうなると、何を残すことが「近代建築を遺す」ことになるのか?が疑問になる。構造?装飾?資材そのもの?

感想2

  • 属性のバラバラな21人がぞろぞろ歩くのが傍目にはかなり奇妙だったらしく、何をしているのかよく聞かれた。
  • なんてことない普通の町並みにいっせいにカメラを向けているのでつられて見てしまう人も多かった。(こういう冗談があったなと思う。)
  • みんなのブレイン氏が解説をしていると囲む人が参加者より増えていた。


博物館学、動物園、公園設計、都市史、「遊郭跡を歩く」、・・ちょっと、次に向けて勉強しようかな・・・。