最近読んだ本・・・小説など仕事以外(ミステリ中心)
年末年始に読もうと思ってディクスン・カーをいくつか借りたけど全然読んでないよ!
「チャイルド44」トム・ロブ・スミス 2008
- 作者: トム・ロブスミス,Tom Rob Smith,田口俊樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/08/28
- メディア: 文庫
- 購入: 30人 クリック: 1,008回
- この商品を含むブログ (225件) を見る
- 作者: トム・ロブスミス,Tom Rob Smith,田口俊樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/08/28
- メディア: 文庫
- 購入: 23人 クリック: 52回
- この商品を含むブログ (186件) を見る
「プリズム」貫井徳郎
- 作者: 貫井徳郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2003/01/24
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 20回
- この商品を含むブログ (92件) を見る
ある小学校教師の死を、4人の関係者がそれぞれ推理し、それぞれの「解」を見つけていくが、それぞれの解は決して相容れない。仕組みとしても面白いし、そもそも現実ってこういうものなんじゃないかと思わされる。語る人によって、被害者や関係者が「いったいどんな人物であったのか」は変わり、そしてそれらは統合されることはない。誰しもが「自分の(知っている)事実」とそこから構築した「推論」で「起きたこと・世界」を作り上げていて、他者のそれを理解することはない。竜騎士07氏が、「アンチファンタジーvsアンチミステリー」で、「もしひぐらしが『綿流し編』で終わっていたら、その時点での犯人は●●だったわけですよね?探偵が推理して、犯人も自供しているんですから。その時点ではそれが解だった。しかし我々はそれが『そうではないことを知っているわけです。・・・」のくだりで語っているのと同じことか。
もっとこういうもの読みたい。
「どんどん橋、落ちた」綾辻行人 1999
- 作者: 綾辻行人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/10/04
- メディア: 文庫
- 購入: 19人 クリック: 636回
- この商品を含むブログ (57件) を見る
- 「犯人探し」、の定義は?(『どんどん橋、落ちた』)
- 「解明すべき殺人事件の定義は?どの事件(殺人)が解くべきものなのかを提示する必要はあるのか?(『伊園家の崩壊』)
- メタミステリにおける「意外な犯人」はどこまで許されるか?
主人公の「綾辻行人」は謎の訪問者U君から彼の著作を読まされて、それらについて謎解きを迫られるのだけれど、その作品や解法について不快感を抱き続けている。これはパズル的なミステリが単純に「いかに読者を裏切るか」だけを求め続けていくことに対する、過度にトリッキーなミステリに対する不快感なのだろうか。そして最後、自分の抱いていた「大きな動物が虫に食いつぶされるイメージ」で、自分がその「虫」側だったということに気づく一文は、「U君の持ってきたミステリ」への不快感が強烈な自己嫌悪だった、というミステリ界での自分自身に対する現状を思うものであった、と読んだ。
「シーラという子」トリイ・ヘイデン
- 作者: トリイ・L.ヘイデン,Torey L. Hayden,入江真佐子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1996/03
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 90回
- この商品を含むブログ (19件) を見る