41th 山野ビッグバンドジャズコンテスト 一日目

今年は一日目しか行けない…でも金沢大学以外全部(20バンド)聞きました。
一日目は「王道の日」という感じだった。去年一日目に電子楽器系が集中して、セッティングにやたら時間を食い、またそういう音色に飽きてきたんだけど、今日はそういうのは青山学院大学ロイヤルサウンズのみ。阪大、中央、日大(ホワイト)、天理などスイングするバンドが目立ったかな。回帰?

印象的なバンド 熱い系 東工大 ロスガラ・大阪大学 ニューウェィブ

ロスガラいつも楽しくて本当に嬉しい。去年いつものテーマがなく、鳴りも細い気がしたけど今年は鳴りもよく、精度も高いと思った。パーカッションのソロもっと長く聞きたかった。阪大も大好き。「山野なう!」「ソリストはイッパーイ」に爆笑。How High the Moon のイントロほんとよかったなぁ・・・。あとB.Saxソロ裏のミュートトランペットいい音だった。

天理大学ALSジャズオーケストラのTpの話

ALS、一番印象的だった。どうしてもう王道で上手いバンドになったのに色物っぽく振るまうのか君らは…昔大漁旗振ってたよね・・・。そのノリのままなのか・・・白つなぎ&髪ブリーチ(トラっぽい人以外全員)でヤンキー・スタイル。そしてそのなかで、レディース総長風のというか西原理恵子のかくキャバクラのママ風というか、に装った人が今年最強の、というか15年山野見てきたなかで見たことがないくらいだった。エリック宮城のような分厚いハイノート・ヒッターの女性なんて!!(見た目も似ている。国府さんと守屋先生も「似てますよね」「私も言おうかと思ってたんですよ」って・・・。※エリック氏の愛称「おばちゃん」)こういうのずっと聴きたかった。トランペットは強くて明るい音が出てなんぼだと思っていたので、山野の女性トランペッターって正直迫力に欠けると思ってた。とまっちゃうことを心配せずに強いフレーズを吹き続けられるひとを見たことがなかった。女性トランペッターがソロで会場を制圧するのを夢見ていた。会場が目を剥き、ハイノートにぶち抜かれるのを見たかった。今日ゆめがかなった。2曲目のややスロウなスウィング曲「sleepy lagoon」でヴィブラート効かせまくりで歌い、3曲目「Break the ice」(ラテン寄り・なんというか昔の刑事ドラマのテーマのようなというか・・・)で完全に観客を呑んでいた。ソリストってやっぱりこうじゃなくちゃと思った、というか思い出した。上手くても、「曲にあったソロパートを吹く」っていうのではなくて(コンテンポラリーだと意図的に奏しているケースもあるだろうけど)、「自分が観客を魅了しきる!」っていう気概と技量がないと、聞いているほうも「うおぉぉぉお!」と思えないように思う。思ってた。あたりまえといえばあたりまえか。

上手いんだけど…のSクラス 早稲田大学 ハイソ・国立音大 ニュータイド・明治大学BS

上手い。超上手い。他の(下に「楽しそう系」とか書いているのとか)と比べると平手打ちとキリで刺すくらい違う。けどなぜか楽しめなかった。BSは圧倒力のあった昨年と音色が全く変わり、PAがおかしいのかとも思ったけど・・・。方向転換か?国立音大、なんていうのか・・・美メロで押すのをやめて普通の構成になったのかな・・・でもそれによりさらに上手く聞こえるんですよ・・・。ここ数年いっぱい出てきた(今年も出た)フォロワーとは比べ物にならない、さすが本家っていう感じなんだけれど・・・。言うことはないんだけど、驚きはしなかった。ハイソもそういう感じ。難しい構成にキリキリ舞いさせられ、楽器コントロール力に圧倒されるけど、「ここだーーー!!」っていうカタルシスがなかった・・・。見すぎなのか。

印象的なバンド 楽しそう系。

学習院スカイサウンズ&慶應義塾KMP。やっていて楽しそう。そして楽しめる力量があるし成果を出している。KMPは前田憲男に「楽器もうまくなりたいし、大学生活も楽しみたいでしょう?」とある意味「優勝狙うレベルにはなれないしならなくてよい」という発言をされていた…侮辱なのかもしれないが道理ではある。女を捨てなくても、いや男女問わずモテを捨てなくても、ビッグバンド活動ができるという美しい姿がそこにはあった。学習院の女子はみんなCanCam的な普通にかわいい服着てキラキラした髪留めしてゴリゴリと楽器を吹いていた。KMPの男子からは、爽やかさが湧き出していた。(特にDr) ことはステージ衣裳の問題ではない気がした。なぜなんだろう。